たった1日で声までよくなる話し方のヒケツがあったら知りたくないですか?魚住りえさん著書の「話し方の教科書」は声がよくなる方法が詳しく書かれており、どれも気づいたときにできる簡単な方法です。
話し方が上達する方法を「魚住メソッド」と呼んでおり、その特徴は「話す内容」ではなく「声」や「表現方法」に特化していることです。
この記事では、魚住メソッドの中から練習方法を中心にまとめますので、話し方の上達に役立たせてくださいね。
魚住メソッドのコツが満載の本
「たった1日で声まで良くなる話し方の教科書」は2015年8月20日、「あとがき」までいれると217ページのアナウンサーによる「声と話し方」の教科書が東洋経済新報社より出版されました。
話し方のチョットしたコツから、場面別にすぐに使えるテクニック、有名人から学ぶ話し方など簡単に使えて効果的なテクニックが1冊でぎゅっと詰まっています。
とくに魚住りえさん考案の「魚住メソッド」は話す内容にかかわらず「人の注目を一気に集める聞かせ方」「みんなが聞くのに疲れたときの話し方」など、「表現方法」を「技術」として紹介されているので、いつでもどこでも使うことができます。
そのメソッドを50のコツに分けて紹介されており、どれも魚住さんが自分で体験して会得した「生きた会話術」になっています。
「声」「話し方」「会話のコツ」の魚住メソッド
魚住メソッドには「声」「話し方」「会話のコツ」の3つの柱があります。
魚住りささんは本の中で「日本人は「声」や「話し方」について意識が低すぎると仰っています。
魚住メソッドを使うことによって、その場に適した声で伝わる話し方をして、あなたの印象や人生を変えましょう。「伝えたい」という思いだけでは人の心は掴めません。
声もTPOで使い分けよう
「話し方の教科書」を読むとよそ行きの声で話すのが当然と思えます。ちょっと高めのよそよそしい、知っている人に聞かれると恥ずかしい声、それがよそ行きの声。
魚住りえさんは、普段の声はノーメイクのパジャマ姿の声だからTPOに合わせて着替えるように、シチュエーションに合わせて声も使い分けるべきだと本に書かれています。
落ち着いた声でニュースを読み上げるアナウンサーがバラエティ番組では高い声でキャッキャしていて、そのギャップに驚くことがあります。普段の声と仕事の声、また感情によって自然と声が変わります。自然と声が変わってよく、積極的にその場に相応しい発声を心がけていきたいですね。
いい声に必要な3つのこと
いい声を出すために3つのポイントがあります。
私は上の3つのポイントの括弧内を意識した方が声がだしやすかったです。私は早口なので、少ない空気で一気にしゃべります。早口を改善させるにも、たっぷり息を吸って、1フレーズで息を吐き切る要領で話すと早口にはいいようです。
新しい声を手に入れる最速レッスン
いい声を出すための3つのポイントを元にした「新しい声」を手に入れるレッスンは3つです。腹式呼吸と3カ所で共鳴させる練習と滑舌を良くする口の筋トレです。
初心者向け腹式呼吸トレーニング
腹式呼吸では肺を下に広げることによって肺や肩で呼吸するよりも大量の空気を取り込むことができます。横隔膜を押し下げることで肺のスペースを大きくするからです。
しかし、最初をイメージしずらいと思います。その場合の腹式呼吸トレーニングです。
仰向けに寝ると背中が床に固定されるので、体の前面だけが呼吸によって膨らんだり凹んだりします。動かすべき所だけが動くので、意識しやすいと思います。また、お腹に重めの本を乗せて行うと効果的です。
共鳴トレーニング
声をだすのにとても重要な器官が声帯です。肺に送り込んだ空気を吐く息として体外に出すときに、声帯を通過します。古の時に声帯が震えて空気を振動さると、声のもとが生まれます。
その空気の振動を口腔や鼻腔、頭蓋骨内の空間で増幅させることが、共鳴です。
声の高い音・低い音は体のどこで共鳴させているかによって違ってきます。この共鳴によって聞き取りやすい声の高さを探しましょう。
あなたの一番いい低い声は喉仏、一番いい高い声はおでこ、一番聞き取りやすい声は鼻先の三カ所で共鳴させるトレーニングです。
滑舌トレーニング
滑舌を良くするには、口のまわりの筋肉を動きやすくします。スポーツと同じで、運動の前にストレッチやウォーミングアップをして筋肉をほぐしたり温めたりするのと同じです。
話す前に口のまわりの筋肉をほぐして動かしやすくすることで、口まわりの動きが良くなり滑舌を改善させることができます。その滑舌トレーニングに一部を紹介します
これらのエクササイズを小顔になる効果があります。魚住りえさんの生徒さんが男女とわず「小顔になった」と報告があるそうです。私も何回か試すだけで血行が良くなるのを実感します。
声の高さとスピードを操ろう
話し方のトレーニングとして魚住メソッドでは「音の高さ&スピード」をコントロールすることで基本的なスキルを身につけます。これらを組み合わせることで4つのイメージを作り出すことができます。
あなたの理想の話し方は4つのうちどのタイプでしょうか?理想の声のイメージが掴めたら、次はものまねをして声の出し方を学びましょう。
複合型の朗読トレーニング
感動を呼ぶ話し方、人の心を動かす話し方ができる人の共通した能力は「強調」「抑揚」「メリハリ」の3つに集約されます。この3つのスキルを効果的に身につけるトレーニングが「朗読」です。
朗読と似た読み方に「音読」があります。この2つの違いはなんだと思いますか?音読はただ書かれた文章を正確に発音するのが音読です。朗読は書かれた文章を相手に伝えて感動させるために様々な色、音を着けていくのが朗読です。
朗読は相手に自分の言葉を届けることを目的としているので、結果的に相手の心を動かす話し方といえるでしょう。
トレーニングのメリット:言葉の反射神経が鍛えられる
話し方を総合的に上達さるのが朗読トレーニングですが、それ以外にも効果があります。この本をおすすめする理由は私にも同じ悩みがあるからです。
私がそもそも言語力を増したい、話し方を向上したいと思ったのが、「その場に相応しい受け答えができない」「言葉に詰まって、相手の反論や批評、愚痴を黙って聞くことしかできない」と悩んでいたからです。
こんなことを言われたら、こう返す。この能力を魚住りささんが「言葉の反射神経」と表現されていました。そして会話は言葉の反射神経が必要だと説明しています。朗読トレーニングはこの反射神経が良くなるのではないかと推測されています。
朗読トレーニング
まずは500文字程度の原稿を用意します。新聞の社説などがそのくらいのボリュームです、またインターネットから見つけることも可能です。憧れの人のスピーチを文字起こししてもいいかもしれません。
朗読トレーニングの手順をまとめます。
項目だけを列記しました、詳しくは本をご覧ください。
効果的な相づちは、あえて声をださない
この「話し方の教科書」にはトレーニング以外にも魚住りささんが実践している話し方や聞き方のコツが満載です。
会話には「相づち」が必要です。相づち次第で楽しく会話できる場合と、なんかつまらないなと思う会話があります。
話の区切れ区切れに、「ヨイショ」の合いの手のように入る「はい・・・、はい・・・」または「うん、うん」のあいづち。こんな相づちを打っているとしたら注意しましょう。もしかしたら相手の人は深いにおもっているかもしれません。
相づちを声にださないで、ただ黙ってうなずくだけでも、相手の話を聞く姿勢を伝わります。「あなたの話を何でも聞くよ」という包容力のある優しい印象になります。
会話というと何を話すかばかり意識がいき、声を出すこと、反応良く大げさに振る舞うことが良いとされがちですが、それがかえって貴方の印象を悪くしている場合があります。
話し始める前の「えー」「あのー」などの口癖をやめたり、「て・に・お・は・が」の助詞や語尾文末が上がり調子も不快な癖です。
他にも謝罪やプレゼンテーション、デートの時などに使えるテクニックが満載です。すぐに役立ち、すぐに上達したと実感できる内容ばかりです。『たった1日で声まで良くなる話し方の教科書』は2015年が初版ですが今までも人気のある本です。まだ読んでいない人で、自分の話し方に悩んでいる人はぜひ読んでみてくださいね