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言語力UPのために読んだ本1「自分のことは話すな」

言語力UP作戦01タイトル 備忘録

そろそろ上手に話せるようになりたいと思い、読んだ本の中で、おすすめの本を紹介します。今回は𠮷原珠央さんの『自分のことは話すな』です。

この本は三つの章から成り立っており、第一章が「余計な話をすることが無意味なワケ」のタイトルで、無駄な雑談についてとデメリット、無駄な雑談しないための心構えを説いています。第二章は「無駄な会話をせずに相手の心を開く」テクニックを説明し、第三章は『「話し癖」を直すだけで全てが劇的によくなる』という実践編です。三つの章の中で第三章が半分ほど占めています。

主に第一章を中心にまとめましたので、これから言語力したい人への心構えと思ってもらえると嬉しいです。

雑談はやはり雑談で誰得にもならない

この本は、多くの人が相手の心を開くために雑談が重要だと誤解していると指摘しています。そのために、相手へ悪い印象を与えビジネスチャンスを逃していることを書いていらっしゃいます。

無駄な雑談とは3つあって、相手から求められていない話、「〇〇だと思います」系の推測や出所の分からない話、誰も得しない「だから何?」な欲求発散的な話です。

  • 相手から求められていない話
  • 「〇〇だと思います」系の推測や出所の分からない話
  • 誰も得しない「だから何?」な欲求発散的な話

無駄な雑談によるデメリット

かえるのぬいぐるみが耳・目・口を押さえる

こういった無駄な雑談をすることはデメリットはあっても、メリットはありません。欲求不満からくる傲慢さや自分の事ばかり話す気配りに欠け自分勝手な印象を相手に与えます。

  • 私のことを分かって欲しい、私は正しいと証明したい欲求不満からくる傲慢な印象
  • 自分の事ばかり話す気配りに欠ける印象
  • 相手への関心がない自分勝手な印象

そもそもなぜ無駄な雑談をしてしまうのでしょうか?雑談をするのが礼儀だと思っていることや、話すのが苦手な人が聞き役を押しつけれている、自分の話を聞いて貰える気持ちよさから抜け出せず会話の主導権を相手に譲れないことが考えられます。

聞き手がニコニコは反応が良いときほど注意しよう

本には相手がニコニコと反応良く聞いているときこそ注意しろと言います。

その理由は話の聞き手が今後の付き合いの可能性が低いと判断し、場を濁さないために感じよくニコニコしながら「優しい聞き手」を装っている場合が多いからです。その例として実演販売があり、ニコニコと反応が良い相手ほど購買意欲がないため財布のお金が減る心配がないためリラックスして表情に余裕がある。一方の購入意欲がある人は頭の中で電卓を叩いているから真剣なシビアな表情で話を聞いています。

そのため、ニコニコした好意的な人=あなたを好きな人ではないと注意しています。人から好かれるためにする振る舞いや会話は本当に自分自身の魅力を伝えきることができないため、仕事や人付き合い、よりよい人生を送るために「少し緊張させる人」を目指しましょうと提案されています。

好かれるよりも少し緊張させる人になろう

少し緊張させる人とは、絶対的に必要だと思わせる強い信頼感を与える少し緊張させる人です。緊張させる人といっても、いつも不機嫌で上から目線の態と威圧的な言動で他人と接する人という意味ではありません。「緊張=刺激」と考えるとイメージしやすいかもしれません。

少し緊張させる人とはこんな人
  • 「心が強い」と思わせる人
  • ミスをしたあなたにチャンスを与えてくれる人
  • トラブルに動じない人
  • 「転職しました」と言える人
  • 「次のステップは?」と言える人
  • 「あなたと食事がしたい」と一対一で言える人
  • 多くを手にしても、「まだまだ学ぶことばかりです」と言える人

無駄な雑談をせずに、相手の心を開く方法

どうしたら無駄な雑談をせずに、相手の心を開くことができるでしょうか。

なんとなく会話をはじめるのではなく会話の目的や着地点を意識して、最後まで魂を込めて会話を進めましょう。相手の一歩先を行く行動をするために、計算高く想像力を活用します。

この場合の「計算高い」とは自分の利害得失の計算ではありません。相手のニーズを知り、自分は何ができるかを考えることです。そのために、相手をサラッと観察します。例えば接客業の場合、外見が重要な判断材料です。鞄が濡れていたら「雨の中ご来店ありがとうございます」重たそうな荷物を持っていれば「私がお荷物をお持ちしましょう」と声をかけることができます。

安易に「今流行りのデザインです」「お安くなっていますよ」など無意味な声かけで購入意欲を削ぐこともなくなります。ただ、外見などの分かりやすい情報で判断することは視野の狭さを露呈させるので、この人はお金持ちだ、セレブだと決めつけることは注意したいです。

会話始まるきっかけ作りの小道具、例えば雨や絆創膏、手拭き、汗拭きシートなど用意しておけば、とっさに困った人を助けることができますし、そこから始まるご縁があるかもしれません。何が相手は必要かを考える癖をつければ、無駄な雑談で場を汚してからの商談が変わります。

商談の本題にすぐには入れるスマートなフレーズや脱線を和やかに戻すフレーズが例に挙げられていますので参考になります。

すぐに本題に入れるフレーズ
  • 〇〇さん、ずばり一点伺ってもよろしいでしょうか?
  • 〇〇さん、どうしても本日中に一点、提案させていただきたいことがございます
  • 今度、〇〇さんとお会いしたら、ぜひ確認させてもらおうと思ったことが一つだけあるんです
相手に失礼なく話を切り上げるための公式
  1. 共感・心配の一言
  2. 即行動の提案
  3. 即実行

例えば、上司が花粉症の話を止めない場合はこんな感じになります。「1.課長、それは本当に辛いですよね2.そんなときは、一秒でも早く議題について決めてしまいましょう。3.課長、まずこちらの」資料の3ページをご覧ください」なんとなく唐突感はありますが、3実行によって緩和されるんじゃないでしょうか。

私の感想

私がこの本を読んで反省したことは、会話の目的とゴールを意識していないことです。仕事ができる人っていうのは無駄なく信頼関係を築いているのだと感じました。

本中に「小さな気配りの集合体が人のよさの軸となる」と書かれており、気が利く一歩先を行く人は仁徳者かもしれない。

優しさや気遣いはあまり気づかれません。見返りをもとめて気遣いをしていないといえど、分かってもらえない空しさがあると思います。その空しさを埋めるのが「徳」システムなんでしょうね。

徳システムは人助けや人が嫌がることをすると徳が貯まると考えられていて、貯まると「徳が高い」と評価され、もしかしたら天からご褒美がもらえるかもしれないシステムです。人知れず気が利く一歩先を行く行為を続けるひとは仁徳者かもしれないと思いました。